子どもの嘔吐や下痢は子育て中に何度か出会うよくある症状ですが、脱水にさせないよう手当てすることが大事です。
原因の多くはウイルスで、いわゆる「おなかの風邪」と言われるものですが、腹痛が続いたり下痢便に血が混じる時は「食中毒」も疑います。
「吐いた」原因は他にもあるかもしれません。
便はどうか、家族やお友達に同じ症状の人がいるか、熱があるか、咳込みがあるか、異物を飲み込んでいないかなど、原因を探るためにいろいろお伺いします。
「夜中に突然何度か吐きました、朝ごはんを食べたらまた吐きました」
吐いた原因があるのだからごはんは早いです。
水分も電解質も糖分も無駄に失ってしまいます。
吐物で口や鼻が汚れた時に泣いて吐物を吸い込んでしまわないようまずはぬぐいましょう。
吐き気がおさまってきたら、スプーンに1~2さじ、またはペットボトルキャップに1杯、またはコップの底にちょっぴりの水分など、おえっとしても吐かない程度の水分を与え、嘔吐がなければ、時間をあけながらこまめに飲ませます。
お子さまが吐いたら下痢をしたら~小児急性胃腸炎診療ガイドライン>大塚製薬
ドラッグストアで購入できるOS-1は、胃の通過と吸収が速やかで、点滴にかわる経口補水療法として適しています。
※小児急性胃腸炎診療ガイドラインで推奨されています
水やお茶では塩分糖分が含まれず、またお茶は利尿作用があり逆効果です。
24時間あいているドラッグストアもありますが、具合の悪い子どもを置いても連れても…という時には経口補水液を家で作ることも出来ます。
湯冷まし500ml + 砂糖20g + 塩1.5g
湯冷まし1L + 砂糖40g(大さじ41/2) + 塩3g(小さじ1/2)
固形物は水分を吐かなくなってから。
お粥や野菜スープ、りんごのすりおろしなどから始めましょう。
夜中に眠気とたたかいながら、看病と汚れた寝具の始末に悪戦苦闘した思い出はNs.Murakamiにも何度も覚えがあります。
原因のほとんどがウイルスですが、原因が何であれ、吐物や下痢で汚染したものはうつるものだと思って対応するのが賢明です。
アルコールは効果がないので、ご家庭にあるキッチンや洗濯用の塩素系の商品を活用しましょう。
またはクリニックではキッチンハイターと次亜塩素酸水溶液のスプレーを常備しています。
次亜塩素 除菌スプレー で検索してみてください。
嘔吐がおさまってからなのは言うまでもありませんが、遅れて下痢になることが多々あります。
「形のある便」を確認してからにしましょう。
飲食ができず元気がないうちはもう一日お休みする方がよいと思います。
24時間以上たっても嘔吐が頻回
唇や皮膚が乾燥し目が落ちくぼんでいる
首がすわっていない乳児さん
いちごジャムのような便や黒いタールのような便がでたとき
何か変だな、様子見ていていいのかなと迷ったら
#8000 またはかかりつけ医に相談しましょう。
むらかみ小児科クリニック
〒414-0034
静岡県伊東市瓶山1-9-7
Tel:(0557)52-4710