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気掛かりな百日咳 その後

3月初めから中旬にかけて、気掛かりだった百日咳

呼吸がとまってしまった乳児さんがおり(回復して本当に本当にほっとしています)流行が乳児さんに及ぼす影響を心配しましたが、このところ新たな診断例はなく、春休みで集団生活にひと息つき終息を期待しています。

乳児への感染は父母からが28%・きょうだいからが32%

クリニックで百日咳と診断されたのは、乳児さんひとり以外は

  • 小1~3
  • 三種混合ワクチンDPT(ジフテリア・百日咳・破傷風)4回接種済

でした。

2週間以上咳が続いたり発作的な咳込みがあっても、予防接種をうっていることもあり症状は軽い子ばかりでしたが、花粉シーズンや季節の変わり目で咳が出やすい時期だけに、そうと気づかないケースもあったと思います。

「予防接種をしていてもうつるんですね」

予防接種の中には、終生免疫を期待するものと、乳幼児期に感染すると命を脅かしたり重篤な合併症後遺症を起こしうるからその時期に感染しないようにするものとがあります。

ワクチンをまだうてない時期の乳児さんの命を守るためには、周囲がワクチンをうって感染のリスクを下げること(コクーニング)しかありません。

 

待合室での感染を防ぐために

今回、静岡こども病院の感染症科Dr・伊東市民病院の小児科Dr・伊東市内の医院Dr・熱海保健所 の間で情報を共有しながら、感染対策に努めました。

日に日に咳が増える、連続して咳込む、顔が赤くなるほど咳をする、夜間の咳が多い、2週間以上咳が続く、特に罹患者が確認されている学校の児童さん。

日頃からマスクの着用をお願いし、予防接種前の乳児さんは畳のベビーコーナーや処置室のベッドコーナーにご案内し、発熱・発疹・咳込みがあるお子さんはお車でお待ちいただくご案内をしていますが、接種歴やクラスの確認を含め、一層留意しました。

 

周囲に感染者がいて症状がある場合は早期であれば鼻腔からの検査、2週間以上症状がある場合は採血をしますが、結果が出るまでに5日程かかります。

その間、症状と可能性の高さに応じて園や学校をお休みいただいたお子さんもいました。

検査で百日咳が確定になったケースは全例保健所に報告が必要なため、一時連日FAXを送りました。

報告数が増えることで、海外では行われている学童期での流行を防ぐための追加接種につながるかもしれません(国で検討が続いています)。